「STAP細胞はあります」まんじゅうはいかが?

Vol.01-2015/06/30
Vol.01-2015/06/30

Twitterの商標速報bot(それにしてもいろんなbotがあるものです)で、「STAP細胞はあります」のネーミングが2015年2月17日に商標出願されていることがわかり、ネットでも話題になりました。商標登録とは、商品(モノ)や役務(サービス)に対するネーミングを、その商品・サービス区分ごとに出願するもの。では、何の区分で出願しているのでしょうか。商標を担当している小生も気になって、さっそく我ら知財プロのための特許情報プラットホームで、照会をかけてみたところ……

出願人は、ベストライセンス株式会社。
出願区分は
───(実際にはずらずらとかなりの範囲を指定)
9類:電子通信機械器具、理化学機械器具、測定機械器具 他 
16類:紙類、印刷物 他
35類:広告 他
41類:電子出版物の提供、映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興業の企画又は運営 他
42類:電気機械器具又は電気通信機械器具に関する試験又は研究 他
45類:自動車、二輪自動車、自転車、列車又は船舶に関する情報の提供 他
───であることが判かりました。

広告を含む広範な区分への出願から、この会社は、奇抜なネーミングで商標権を先取りし、そのブランドで、一儲けしようというと考えたのかもしれません。また、先出願はないと思われ、おそらく「STAP細胞はあります」はこのままでは登録査定になると思われます。

いまとなっては、いにしえの感さえあるフレーズですが、この会社やそのライセンスを活用する会社が、今後この商標をどう扱ってゆくのか、興味深いところです。

ちなみに、6区分を出願した場合、特許庁に支払う印紙代は、5万5,000円、登録になった場合、特許庁に支払う登録費用(10年分)は、6区分で22万5,600円(分割納付制度を利用する場合は、13万1,400円)。10年ごとに更新制度があり、半永久的に使用することもできるわけです。

また、菓子などの区分第29類では、未出願。十分に登録の可能性があります。これから「STAP細胞はあります」まんじゅうをつくろうと思っている方!
ぜひ、特許業務法人プロテック担当ジョニーまでご連絡ください。
お待ちしておりま〜す!

特許業務法人プロテック プリント版ちざいネタ帖 Vol.1 2015/06/30より