色商標、一枚上を行く使い方

2016年からスタートした新タイプの商標登録制度。その中でも色彩のみからなる商標(以下、色商標と略称します)は、審査に時間がかかっているようです。数百件の出願の中で、現在、下記の2件のみが登録となっています。

 

 

 

 

ファミリーマートも下記の色商標を出願しています。

 

 

 

セブンイレブンの色商標も、ファミリーマートの色商標も、長年使われてきて消費者にはお馴染みの色商標です。

実際に店舗での色商標の使われ方を観察してみると、ファミリーマートの方が一枚上手の使い方をしています。詳しく見てみましょう。

色商標の使い方【初級編】

 

 

 

 

 

店舗の装飾や看板に使います。お客さんは遠くからでもお店をすぐに認識できます。

 

 

 

制服の胸にワンポイント。これもお客さんの目に止まりやすいですね。

「ファミリーマート」、「Family Mart」という文字商標を使用しなくとも、お客さんが瞬時にブランドを認識できるのが色商標の最大のメリットです。

色商標の使い方【中級編】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファミリーマートの自社ブランド製品です。「Family Mart collection」の文字がなくて3色ストライプだけだったとしても、お客さんは安心して商品を購入するでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

「FAMIMA SWEETS」とありますが、あまり目立ちません。3色ストライプの方が商標として機能しているように見えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはメーカー商品ですが、3色ストライプに「限定」の文字。ファミマ限定商品であることが分かります。どういうことかと思ったら、ファミチキに合うハイボールだそうです。

このように、色商標は言葉を要さずに消費者にブランドを認識させるものです。

色商標の使い方【上級編】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

商品の荷台です。
本来、お客さんに見せるべきものではありません。商品の補充をする時以外は、お店のバックヤードに隠しておくべきものです。
このように本来お客さんの目に触れるべきではない、でもどうしても触れてしまうことがあり得る、そういったものにも色商標を使用するのです。

ここまで徹底しているファミリーマートは流石だと思いました。